ヤフーとソニー不動産が仕掛ける「おうちダイレクト」が始まり、約五か月ほどが経ちました。
不動産業では当初は警戒モードだったのですが、繁忙期を迎えもはやすっかり話題にもならなくなってきました。
当初21件から始まった物件掲載数は現在では31件、一時の減少を抑えてすこし増えたとはいえ、まだまだ苦戦中でしょうか。ヤフーの不動産化カテゴリでも目立つ位置に告知を張るなど懸命にアピールしているようですが。
さて、そんなおうちダイレクトですが、実際に利用してみた記事を発見しましたのでご紹介しておきます。
フィンテックの次は不動産テックが到来か?自宅売却時に「おうちダイレクト」を利用して、不動産のネット売買について感じたこと(ZAiONLINE)
実は昨年末、ちょうど自宅を売却することになったので、試しにおうちダイレクトに出品してみた。
まだ同サイトがオープンして間もない頃だったので、掲載物件数も、そしておそらくサイトへのアクセス数もさほど多くない状況ではあったが、売り手の仲介手数料が無料というのはメリットが大きく、ここで取引がまとまってくれれば! とひそかな期待を抱いた。
が、結論としては、引き合いは全くなかった。
あらあら、なかなか厳しいですね、、、。
同じく同記事からの引用を続けますと、
そこで、早々とおうちダイレクトへの出品を取りやめて、通常の不動産仲介会社3社に売却を依頼した。すると、すぐに都合4件の内見リクエストが入り、そのうち1件からは内見後数時間で契約の申込があった。もう1件の方も契約をしたいということだったが、タッチの差で申込2番手となった。週末にチラシ掲載を予定していたが、その必要もなくなり、仲介会社が見込み客リストに電話するだけで内見、契約とすべて完了してしまった。
とのこと。
なかなかうまくはいかないものですね。
おうちダイレクトに登録したら、ソニー不動産が即営業をかける、という図式ではないのでしょうか。
どうせ買い客はソニー不動産しか付けられないのだから、ガンガンアプローチすればいいのにと思うのは筆者が古いタイプの業界人だからでしょうか。
おうちダイレクトも、当初はものすごくクオリティの高いというかプロが書いた感満載の物件情報ばかりでした。
現在は本当に所有者が登録したという感じの物件情報も増えていますが、やはりセールスを意識した登録になっていないため、イマイチ感もでてしまっています。
数は少ない、質も悪いではますますサービスの鈍化は否めません。不動産テックの代表格にもあげられている「おうちダイレクト」さて、1年経過後にはどうなっているのでしょうか。これからもウォッチしていきたいと思います。